野矢茂樹の新書を紹介。
個人的に野矢哲学は好きで、すでに何冊か読んでいる。ヴィトゲンシュタインの「論理哲学論考」の訳も書いている。言語哲学を中心に、意図の可能性、時間の問題、他者問題などをテーマに取り上げることが多い。
さて。この本。
野矢茂樹 哲学の謎
講談社現代新書
様々な哲学的「謎」について、ゆっくりと、それでいてしつこくなく考察した本。いうなれば哲学的考察の入門書。テーマは逆転スペクトル、私的言語、世界五分前創造仮説、そして自由意志などをとりあげている。
なぜか対話形式だが、非常にわかりやすい。ところどころ、よく考えないとすすめないが。それぞれの「謎」について解決が得られるわけではない。ただただ考えたい人には面白いかも。僕は好き。
薄いので1日で読めます。野矢哲学の入門としてもどうぞ。