HAD10.33をアップしました。

恐ろしい勢いで更新していますが,HAD10.33をアップしました。

今回のバージョンアップは,HADセミナーでいただいた要望を反映したものです。あと,いくつか表記上のバグが見つかったので,それを修正しました。

1.フィルタをかけたとき,どの変数でフィルタをかけたかを表記するようにした。
2.因子分析の尺度得点の算出法を,平均値以外に合計値を選択できるようにした。
3.「分析」ボタンから実行できる「対応のない平均値の差の検定」で,複数の従属変数に対し  て一気に検定を実施できるようにした。
4.グループ分け変数を指定している時,変数の作成で「標準化されたデータを使用する」を  チェックすると,作成された値が表示されない不具合を修正した。
5.多重比較時の効果量の算出方法を修正した。
6.その他,表記上の不具合を修正しました。

ここでは,5.について説明しておきます。

分散分析のときの多重比較の効果量の計算は,いくつかの方法が可能です。

・Cohenの定義のように,各群の標準偏差を計算する方法
・主効果の誤差平均平方の平方根で差を割る方法
・t値から計算する方法

これまでは,2番目の,主効果の誤差平均平方を使っていましたが,要因間に相関がある場合,タイプⅢ平方和を用いた方法では,主効果と多重比較の効果量が大きく一致しないことがあるため,やめました。

そこで,標準誤差から標準偏差を逆算して効果量を計算することにしました。t値を使う方法だと,参加者内要因の場合に,定義式と一致しなくなるので使っていません。

時間があれば,効果量の算出方法などについてまたまとめます。

では。

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