HAD14.80をアップしました。
今回のバージョンアップでは,以下の機能が増えました。
1.対数線形モデルが実行できるようになった
2.Office for Mac 2016に対応した
3.その他細かい不具合を修正した
まず,1.について,対数線形モデルができるようになりました。
対数線形モデルとは,クロス表の効果をより詳細に検討するための方法です。多重クロス表などはχ2乗検定をしてもどこにどういう効果があるかがわかりませんが,対数線形モデルを使えば,どの変数とどの変数が関連があるのかがわかります。
HADで対数線形モデルを実行する方法は2つあって,一つは変数を選択し,分析ボタンで「多重クロス表分析」を選択すればすぐに実行できます。ただし,この場合は飽和モデルのみの分析になるので,細やかなモデリングや,セルの予測などはできません。
より細やかなモデルを指定したい場合は,分散分析のモデリングスペースに「対数線形モデル」というチェックボタンがあるのでそれをチェックしてください。モデルを指定して実行すれば,指定したモデルについてのG2乗値や説明率,セルの予測値,標準化残差などの指標が出力されます。
次に2.について。
新しいバージョンのMacとOffice2016を手に入れたので,それに対応するように修正しました。OS X El Capitanで確認していますが,どうやら細かいバージョンによって上手くいったりいかなかったりするようなので,そのあたりはご了承ください。
また,これまでMacとWindowsは出力のセル幅などが違っていましたが,それを統一したので,どちらのバージョンでも同じ見た目に近づいていると思います。
なお,ソルバーオフバージョンじゃないとMacは上手く動かないので注意してください。
3.については,今までいくつかの変数を整数型で宣言していたので,サンプルサイズが32000を超えるとオーバーフローすることがありました。それを修正して,大きくても一応走るようにはしました。ただ,そもそもHADは計算が遅いので,せいぜい5000ぐらいのサイズじゃないとストレス溜まると思います。
その他,細かいバグを直しています。
変更点は以上です。