最近、本の紹介してなかったので。
郡司ペギオ-幸夫です。
生きていることの科学 (講談社現代新書) 郡司 ペギオ-幸夫 (2006/06/21) 講談社 |
非常に面白い。そして読みにくい(笑)。
システム論的思考へのアンチテーゼ。理念的な構造だけで話をするシステム論では、その構造を作っている物質そのものの特徴を見落としてしまう。
そこで、ペギオ氏は物質の質料に注目する。すべてのプログラム、機械、システムは物質=マテリアルで構成されている。そのマテリアルの質料とはどのようなものか。マテリアルを考慮に入れた論理はどのようなものになるのか。
このような非常にチャレンジングな論考をなぜか「対話形式」で展開していく。この対話形式が、なんとも意味を成していない。PとYの対話なんだけど、明らかにペギオと幸夫で、一人二役かよ!みたいな。完全にペギオ氏の脳内会話で、たまに思考がぶっ飛んでるのが面白い。
そろそろシステム論ブームもかげりが見えてきて、次の世代の論理はどのようなものになるのかに興味がある人は、読んでみてはどうだろう。