おお、6月も半分が・・・

更新が滞ってるときは、きっと研究してるんだと思ってください。うん、きっと。
最近は、社会心理学会の発表準備をしてますね。何を間違えたのか、テンションが高かったのか、発表を二つエントリーしてしまったので大変です。
その傍ら、カテゴリカルデータの分析について調べまくっています。
特に順序カテゴリカルデータ。
今日は大学に行って、いろんな方法でシミュレーションをしようと思っています。
お楽しみにー


われわれ心理学者は、調査のときに大抵リッカート尺度を用いますが、当然これらの尺度が間隔・連続的な数値データとするのは、無理があります。
そういう話を最近はよく聞くし、僕自身もそうだなぁと思うのですが、じゃあ「いったいどれくらい無理があるのか」についてはあまり知られてないし、僕は知りません。
というわけで、リッカート尺度は何件法だったら無理があるのか、そして意外といけるのか、というのを調べてみたくなったわけです。何をやってるんでしょうか、僕は。
僕が知っている限り、順序カテゴリカルデータで有力な方法は、以下のものがあります。
1.項目反応理論(段階反応モデル)
2.ポリコリック・ポリシリアル相関係数を用いた構造方程式モデル
3.ベイズ推定を用いた構造方程式モデル
1.と2.は、基本的には同じ路線の統計モデルらしい。ただ、1.は(主に)周辺最尤法を使って推定されるが、2.は(分布によらない)一般化最小二乗法を用いて推定される。
3.は、近年注目されているベイズ統計学の流れを汲む方法で、Amos7以降に実装されている。
3.の利点は、2.と違って、推定法に一貫性があるところだろうか。2.は最尤法によってポリコリック相関係数を算出して、そのあと一般化最小二乗法を使って推定する多段階推定を使っている点で、あまりスマートじゃない印象がある。あと、積分計算が入るので、方法によって推定値が変わるデメリットもある。
とはいえ、最尤推定法は事前分布が一様分布であるときのベイズ推定と一致するようなので、どの方法を用いてもそんなに変わらないと思います。ただ、データ数が少ないときなどは、事前分布の情報を利用することでより妥当な結果を得る可能性があるといえるかもしれません。
とりあえず、シミュレーションしてこよう。Amos7が大学にしかないもので。

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