HAD9.7をアップしました。

HAD9.7のベータ版をアップしました。
前のHAD6.5も残しています。
ダウンロードはこちらからどうぞ。
今回のバージョンアップでは以下の機能が増えました。
1.判別分析ができるようになった
2.クロス表の独立性の検定に加えて、残差分析ができるようになった
3.グループ別の分析ができるようになった
4.出力シートを新規ブックに移動できるようになった
5.散布図にラベルを付けたり、グループ別に表示できるようになった
6.信頼性分析からα係数の機能を独立させて、「尺度分析」とした
7.クロス表分析から独立性検定や連関係数の分析を独立させて、「独立性検定」とした
8.相関の差の検定が簡単にできるようになった
1.の判別分析は、名義尺度を目的変数としたとき、説明変数でどれほど正しくサブジェクトを分類できるかを評価するモデルです。HADでは重回帰分析と同じように、階層的な投入やステップワイズ法、交互作用と単純効果の検定ができます。
 HADにはすでに名義回帰分析(名義ロジスティック回帰)がありますが、名義回帰はよくオーバーフローして解が求まらないことがあるので、そういうときの代わりの分析としても使えます。
2.の残差分析は、独立性の検定(χ2乗検定)の下位検定のようなものです。χ2乗検定が有意になった場合、どのセルが大きい(あるいは小さい)のかを知ることができます。
3.のグループ別の分析とは、たとえば性別によって相関行列を出したいとか、グループごとに同じ分析をしたい時に便利な方法です。グループ化したい変数のフィルタ設定のところに"by"と入力するとグループごとの分析ができます。ただしグループ分けの変数は一つしか選択できません。
4.HADを使っているとシートが増えすぎることがありますが、そういう場合に新規ファイルに出力シートを移動させると便利です。最終版の分析結果はどんどんほかのファイルに出していくとすっきりします。
5.散布図に、ID変数のラベルを表示できるようになりました。また、グループごとの散布図を同時に表示させることもできます。
6.これまで信頼性分析の中にはα係数や級内相関のほかに、κ係数やケンドールの一致性係数が含まれていました。κ係数やケンドールの一致性係数はサンプルサイズが大きくなると計算量が膨大になり、とても時間がかかるため、よく使うα係数だけ独立させました。尺度分析というカテゴリに入っています。
 尺度分析では、項目分析や尺度や項目のジャック・ベラの正規性検定などができます。
7.クロス表分析も、ポリコリック相関係数などを出力しましたが、サンプルサイズによって計算時間が増えるので、クロス表と連関係数を分離させました。
8.これまで相関係数の差の検定は、回帰分析のところで設定しないといけなかったので面倒でしたが、「分析」ボタンから簡単にできるようにしました。相関行列を計算する変数を先に入力して、最後に群分け用の変数を指定します。統制変数を指定した場合、偏相関係数の差の検定になります。
判別分析は意外と便利なので、オススメです。
もうそろそろHAD9シリーズも完成させたいと思いつつ、いろいろ使ってるとついつい増やしたくなってしまって・・・
あと僕の数学的・プログラミング能力で作れそうなのは、
対数線形モデル
比率の差の検定
一般化線形モデル
あたりでしょうか。気が向いたら更新します。

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