昨日アップしたHAD9.5でできることについて、紹介しておきます。
前からの変更点としては、主にUIが変わりました。
使用変数の指定や変数の変換、ラベルの設定などがやりやすくなりました。
文章で書くのが面倒なので、スクリーンショットで説明していきます。
興味ある人は続きをどうぞ。
◆HAD9.5でできること
まず、現状HAD9.5でできる分析手法をまとめておきます。
データの要約
・記述統計量 →平均値や分散の計算と正規性の検定を出力します。
・度数分布表 →変数の度数分布とヒストグラムを出力します。
・箱ひげ図 →変数の四分位統計量と箱ひげ図を出力します。
・散布図 →2変数の散布図を出力します。
・直線回帰 →回帰分析を行い、直線へのあてはめをグラフ表示します。
・クロス表 →2変数のクロス表と連関係数や各種相関係数を出力します。
基本統計分析
・相関分析 →相関係数(偏相関係数)とその有意性検定を行います。
・共分散 →共分散行列を出力します。
・信頼性分析 →信頼性係数(α係数、Kappa係数など)を計算します。
・一標本の検定 →一標本の平均値についてのt検定と区間推定を行います。
・差の検定 →対応あり・なしの場合のt検定を行います。
カテゴリカル分析(順序データの分析)
・順位相関係数 →スピアマンの順位相関係数を出力します。
・ポリコリック相関 →順序データのパラメトリックな相関係数を計算します。
・順位の差の検定 →各種のノンパラメトリック検定を行います。
データの予測(回帰分析系)
・重回帰分析 →重回帰分析を行います(交互作用と単純傾斜の検定含)。
・順序回帰分析 →順序ロジスティック回帰分析を実行します。
・名義回帰分析 →多項ロジスティック回帰分析を実行します。
・多変量回帰分析 →従属変数が複数の場合の回帰分析と正準相関分析を行います。
・分散分析 →5要因までの参加者内・間分散分析と多重比較を実行します。
・媒介分析 →媒介分析と間接効果の検定を実行します。
・相関の差の検定 →独立した2つのグループの相関係数の差を検定します。
データの分解(因子分析系)
・因子分析 →因子分析と各種回転を実行します。
・クラスタ分析 →クラスタ分析(デンドログラム含)を実行します。
・多次元尺度法 →多次元尺度法を実行します。
・対応分析 →対応分析(コレスポンデンス分析)を実行します。
マルチレベル分析
・マルチレベル相関分析 →集団レベル・個人レベルの相関係数を算出します。
・ペアワイズ相関分析 →ペアワイズ相関分析を実行します。
・MUML用共分散行列 →AmosでマルチレベルSEMを実行するために使います。
・ペアワイズ共分散行列 →APIモデルを実行するのに使います。
以上です。詳細はこちらを参照してください。
今のところ、できない有名どころの統計分析は
判別分析
対数線形モデル
混合モデル(Mixedモデル)
構造方程式モデル
時系列分析
生存分析
決定木
あたりでしょうか。上二つあたりは次のバージョンで追加するかもしれません。
◆追加したGUIについて
・使用変数をGUIで指定する
今まではセルに直接入力するかコピペ、あるいはボタンを押して入力してましたが、GUIを追加しました。
また、よく使用する変数のセットを登録することもできます。
これで統制変数も指定しやすくなったと思います。
・フィルタの設定
フィルタの設定も前からできましたが、GUIで設定できるようになりました。
・値ラベルの設定
これも前からできましたが、同様にGUIで設定できます。
・値の再割り当て
これは今回新しく追加した機能です。某〇P〇〇みたいですが。
・シートの管理
シート管理が楽になりました。
・右クリックメニュー
これはおまけですが、右クリックメニューでシート管理や簡単な分析が実行できるようになりました。
主な変更点は以上です。