何度かTwitterではアナウンスしていたように,MplusとRを使った,構造方程式モデリング(SEM) の解説書が発売されました。
小杉考司・清水裕士 編著 『MplusとRによる構造方程式モデリング入門』 北大路書房
本書専用のサイトもあります。サンプルデータのダウンロードなどはこちらから可能です。
この本は,Mplusという,Muthenが作成したSEM用のソフトウェアの使い方や結果の見方について解説したものです。また本書は,このMplusについての,初めての日本語による解説書になります。
Mplusは,非常に高度な分析が可能で,多変量解析についてはこれ一つでほぼ何でもできます。基本的にはSEM用のソフトですが,探索的因子分析や項目反応理論,マルチレベルモデル,潜在クラス分析など,最新の統計手法をすべて組み合わせて使うことができます。
Mplusについての詳しい解説は,こちらの記事を参照してください。
また,Mplusだけではなく,近年ユーザーが急増しているRを使ってSEMを実行するための方法についても解説しています。Rには,lavaanという,Mplusととても相性のいいパッケージがあります。入力も出力も,Mplusと似ているので,どちらかをつかえれば,すぐに両方が使えるようになります。
主に調査でデータを収集する,大学生・大学院生,そして研究者の人におススメです。
以下,目次です。
導入編
第1章 構造方程式モデリングとは
第2章 Mplusの導入
基礎編
第3章 回帰分析
第4章 パス解析
第5章 探索的因子分析
第6章 検証的因子分析
第7章 潜在変数を含んだパス解析
第8章 多母集団同時分析
応用編
第9章 順序データのパス解析
第10章 カテゴリカル・制限従属変数に対する回帰モデル
第11章 媒介分析
第12章 項目反応理論
第13章 潜在曲線モデル
第14章 階層線形モデル,マルチレベル構造方程式モデル
第15章 潜在混合分布モデル
第16章 ベイズ推定を用いた分析
Appendix
Appendix.1 Mplusの購入,インストール
Appendix.2 RとRのパッケージのインストール
Appendix.3 Rの導入
Appendix.4 Rstudio,RCommander,RzによるGUI
Appendix.5 本書のサンプルデータについて