HADを大学の授業などで使いたい場合

すでにいくつかの大学でHADを利用していただいているようで,ありがとうございます。

もし,大学の授業で使いたい,という方がいらっしゃいましたら,ぜひ自由にお使いください。ただ,一度清水まで連絡をいただければと思います。どの範囲まで利用されているのかある程度把握したいので,よろしくお願いします。
連絡先は,simizu706あっとまーくgmail.comです(あっとまーくを@に変えてください)。

さて,HADを大学の授業で使う場合は,マクロを有効にしないといけないということもあり,ゼミならまだしも,授業ではセキュリティ上使いにくいのではないかと思います。

そこで,HADを一度テンプレート形式で保存する方法をオススメします。

テンプレート形式を利用すると,エクセルのファイルを新規作成した場合に,HADが新規ファイルとして立ち上がるようにできます。

テンプレートファイルの作成方法については,以下のMicorsoftのページを参照してください。

ブックまたはワークシートをテンプレートとして保存する

上のページの要領でテンプレートを保存すると,新規ファイルの「マイテンプレート」にHADが追加されます。

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「ファイル」で「新規作成」を選び,「マイテンプレート」を選択

template2

テンプレート形式で保存した,HADのテンプレートファイルを選択します。

すると,HADファイルが新規ファイルとして起動します。

template3

さて,この方法のメリットは,

1.Excelのセキュリティ設定で,「信頼できる場所」にアプリケーションテンプレートが指定されていれば(デフォルトでは指定されている),マクロを「警告なしにすべて無効にする」設定にしていても,マクロを有効にして開くことができること。

もちろん,信頼できる場所に保存できるのは管理者だけなので,システム管理者か,授業担当者がテンプレートファイルをアプリケーションテンプレートの保存場所に保存しないといけません。逆に言えば,それさえできれば,学生のマクロセキュリティを甘くする必要はないです。

2.常にHADが新規ファイルとして起動できるので,ファイルが変更される心配がない。

 学生が間違えて変なファイルを上書きして使えなくなる,ということがありません。

3.テンプレート形式を使えば,サンプルデータをあらかじめ入力して保存すれば,学生はみんな同じ環境で分析を開始できる

これはHADに限った話ではないですが,便利です。授業で使うデータをあらかじめ入れておけば,ブックを新規作成した時に,データが入った状態でHADを起動できます。

ただ,限界点もあります。

1.そのファイルを保存するときに,マクロ有効ファイル(.xlsm)形式で保存しないと,マクロが保存できない。

HADは普通の状態では.xlsmで保存されているので,上書き保存すればそのまま同じファイル形式で保存できます。しかし,新規ブックとした場合,デフォルトは.xlsxなので,マクロを含めて保存できません。一応,警告が出て,「マクロを有効にする場合はマクロ有効ファイルで保存してください」的な文章が出ますが,学生にはわかりづらいかも。

2.保存したマクロ有効ファイルを起動するときは,テンプレートファイルじゃないのでマクロが有効にできない

当たり前ですが,保存されたマクロ有効ファイルは,セキュリティ設定が高いとマクロを有効にできません。

などなど,制限があります。統計の授業で使うだけなら,別にファイルを保存する必要がないかもしれないので,授業の形態によってはそれほどデメリットにならないかもしれません。

一番いいのは,アドイン化することなんですよね。そうすれば,エクセルを普通に起動しても分析ができるようになります。

今年度は無理ですが,来年度の夏あたりに,一部の機能をアドイン化することも考えてみます。

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