HAD11.01をアップしました。
HADについてはこちらの記事を参照してください。
今回のバージョンアップは,いくつかの不具合を修正したことと,因子得点の算出法を追加した,という点です。
不具合については,
- 確認的因子分析の因子得点の出力が,欠損値がある場合に正しい結果を出さない点を修正
- 確認的因子分析の出力で表示される,逆転項目を逆転した後のα係数がただしく表示されない点を修正
- 一般化ポアソン回帰分析で,特定の条件で計算が止まる不具合を修正
の3つを修正しました。
機能の追加は因子得点の出力についてです。
SPSSでもSASでもそうですが,因子分析で得られる因子得点を使って計算した相関係数は,因子分析で推定された因子間相関とは一致しません。たとえば回帰法やバートレット法を使った場合,バリマックス回転を使ってるのに因子得点同士の相関係数が0にならない,ということが起こります
そこで,関西大学の清水先生が提案した,因子間相関行列の結果をそのまま因子得点の反映させられるアルゴリズムを採用しました。これにより,因子得点算出後に相関係数を計算しても,因子間相関と全く同じ値が得られます。直交回転をしたら,当然相関は0になります。
もし従来の回帰法による出力をしたい場合は,オプションで「回帰法」を選択してください。