関西学院大学社会心理学研究センターで,第一回セミナーを開催します。

 

今年度の4月から,関西学院大学で社会心理学研究センターというものができました。

文学部の三浦麻子先生がセンター長で,その他社会学部の社会心理系教員,法学部の政治科学系の先生で構成されています。そして今後,外部の大学の先生を数人客員研究員としてお招きする予定です。

そのセンターで,これからちょこちょこセミナーを開催していこう,ということで第一回は以下のように慶應大学の平石界さんをお招きして,行動遺伝学や進化に関するお話をしていただくことになりました。

詳細は,センターのWebサイトをご覧ください。もし興味があって参加したい,という方は前日までに三浦麻子先生宛(asarin[at]kwansei.ac.jp,@asarin on Twitter)か,清水宛(simizu706[at]norimune.net, @simizu706 on Twitter)まで連絡ください。

なお,近日中に第2回セミナーも企画しております。お楽しみに。

 

第1回KG-RCSPセミナー

日時:2015年6月12日(金)13:30~15:30(終了時間は目安です)
場所:関西学院大学上ケ原キャンパス F号館103号室
(アクセス:http://www.kwansei.ac.jp/pr/pr_000374.html,キャンパスマップ:http://www.kwansei.ac.jp/pr/pr_001086.html

講演者:平石界さん(慶應義塾大学文学部 kaihiraishi[at]gmail.com,@kaihiraishi on Twitter)
タイトル:道徳とイデオロギーを進化と遺伝から考えてみる
概要:
人間もまた、他の生命同様、自然淘汰による進化の産物であるという前提を受け入れるのであれば、人間活動の一側面である「道徳」や「イデオロギー」といったものにもまた、自然淘汰の影響(またはその痕跡)を求めることができるだろう。しかし、こうしたアプローチは「進化」「適応」「遺伝」といった概念の(ややもすれば)安易な適用につながる面があり、他方で、「自分はハードコア進化論者じゃないから...」という遠慮が、自由で活発な議論を妨げてしまっている面もある。

本報告では、報告者の行った双生児を対象とした公共財ゲーム実験研究(Hiraishi et al., 2015)を題材に、進化、遺伝、適応、個人差、利他性といった概念について、まず整理を行う。その上で、これらの概念を用いて「イデオロギーの対立」という問題を分解する試みをしてみたい。特に後半部分については、固いアイディアを示すものではなく、むしろ参加者との議論の中から、新しいアイディアを探るようなものとなることを期待している。

Hiraishi, K., Shikishima, C., Yamagata, S., and Ando, J. (2015).
Heritability of decisions and outcomes of public goods games.
Frontiers in Psychology, 22 April 2015 | doi: 10.3389/fpsyg.2015.00373
http://journal.frontiersin.org/article/10.3389/fpsyg.2015.00373/abstract

 

 
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