HAD9.4をアップしました。今回もてんこ盛りのバージョンアップです。
こちらから最新バージョンをダウンロードできます。
増えた主な機能は以下です(前から実装していたけど説明してなかったものを含む)。
1.順序データを目的変数とした回帰分析(順序ロジスティック回帰分析)
2.多変量回帰分析
3.相関係数の差の検定
4.順位の差の検定(ノンパラメトリック検定)とその多重比較
5.名義尺度データの一致性係数(Kappa係数)
6.変数の四則演算と非線形変換
まず、1は目的変数が順序カテゴリカルデータの場合に利用できる回帰分析、順序ロジスティック回帰分析ができるようになりました。「目的変数が順序尺度」をチェックするだけで順序ロジスティック回帰になります。
今までは2値データだけに対応していましたが、3値以上の順序データでもOKです。
また、普通の回帰分析と同様に、階層的回帰分析、ステップワイズ法、交互作用と単純効果の検定が可能です。
加えて、標準化係数もオプションで出力できるようにしました。
2は、目的変数が複数の場合の回帰分析です。多変量偏回帰係数と正準相関係数などの出力・検定を行います。
3は2つのグループ間での相関係数の差を検定します。変数を3つ以上指定した場合は相関行列の差の検定も実行します。
4は、データが正規分布でなかったり順序データの場合の差の検定、ノンパラメトリック検定を行います。2群、3群以上、対応あり・なしの検定をデータに合わせて行います。
また、3群以上の場合は多重比較も行います。
5は、一致性係数であるKappa係数を出力します。評定者が3人以上でも対応可能なFleissのKappaを使用しています。また、連続変量の場合の一致性係数である級内相関係数も出力します。
6は、変数の逆転や変数同士の引き算、平方根変換、対数変換などができるようになりました。また定数を足したりかけたりできます。
機能が増えた以外にも、いろいろレイアウトが変わりました。たぶん使いやすくなってると思います。
1.ボタンの数を少なくして、見た目がすっきり(清水の主観)
2.「起動」ボタンを押して出てくるオプションを分析だけにして、データセットの出力関係を別の場所に移動。
(たぶんあまり使わないだろうから)
3.1要因の分散分析やt検定を「分析」ボタンから簡単にできるようにしました。
4.回帰分析と分散分析、因子分析とクラスタ分析などの変更が簡単にできるようにしました。
9.4の変更は以上です。
次のバージョンアップは時期は未定ですが、HLMとカテゴリカル因子分析なんかを搭載予定です。
あと、シンタックス機能で結果を再現しやすくしようかなと思っています。多分次はHAD10になると思います。