僕とベイズ統計

この記事は、ベイズ塾アドベントカレンダー2020の13日目の記事です。今回もただ埋めるためだけの記事です。

 

特に書くことないんですよねー

僕のことでも書きましょうか。

僕はベイズ塾の発起当時からのメンバーです。ベイズ統計を本格的に勉強し始めたのも、そのころからで、7~8年ぐらいでしょうか。それ以前に、AmosのMCMCで遊んだりはしていました。その間に、いろいろベイズ統計についての理解が深まったり、変わったり、してきました。

ベイズ統計を勉強しはじめたときは、最尤法の代わり、ぐらいの印象でしたね。もともとマルチレベルモデルを研究で使うことが多く、最尤法だといろいろバイアスが生じたりする問題があることがわかってきました。また、不適解もよくでます。それをなんとかできないかなーと思っていたところ、マルチレベルモデルはベイズだとうまく推定できるらしいというところが最初の関心です。ベイズ推定のソフトはAmosが最初に搭載したので、それでSEMの推定をしたり、して遊んでました。そのあとMplusでもベイズが搭載され、マルチレベルモデルも無事ベイズ推定ができるようになったわけです。このころ、主に塾のメンバーでMplusの本を書きました。

その後、ベイズ統計が帰無仮説検定の欠点をカバーできるらしいという言説に触れ、ほほうそうなのかと思って調べたりもしました。個人的にはベイズ統計と頻度主義統計の対立とかは当初からあまり興味がなくて、使えればええやん的な立場でした。ベイズファクターを計算できるソフトも殆どなかったですしね。

Stanを教えてもらってからは、Stanでいろいろモデルの推定するのが楽しかったです。特に項目反応理論周りを少し複雑にしたモデルもStanで推定できたのは勉強になったし、楽しかったです。そのあたりは潜在ランク理論のベイズ推定や、母集団分布の推定や反応バイアスの補正多次元展開法反応ラベルの等値補正といった研究になっています。

WAICの勉強をしていく中で、渡辺ベイズ理論の勉強をはじめました。まぁ大事なところはほとんどわかってませんが(汗)、お城を中に入れないけど外をぐるぐる回りながら城壁を眺めながら「かっこいいなぁ」と思っている感じです。その成果は『社会科学のためのベイズ統計モデリング』として出版されましたが、これは書いていてとても勉強になりました。

Stanがある程度使えるようになってからは、統計モデリングと呼ばれるような方法論が僕にあってるなという感じがして、それを軸にした研究を進めています。経済モデルなど、数理モデルが豊富な分野ではとても相性がいいように思います。行動経済学会で今年はじめて発表してみましたが、どんなふうにうけとってもらえたのか気になるところです。

あとはIATやフランカー課題といった反応時間を使った研究について、ベイズ統計モデリングを使ってみたりと、いろいろやっています。

ただの書いた書籍や論文の宣伝になりましたが、ベイズ統計は僕の研究にとってなくてはならないものになっています。といっても、別に頻度主義がいやなわけではないです。最近は3周ぐらい回って、帰無仮説検定を評価し始めています。

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