階層的重回帰分をSEMでやろう

階層的重回帰分析をSEMでやる方法が、共分散構造分析・技術編の15章に載っていますが、そのやり方をまとめてみました。
先輩にSEMでやる方法を聞かれたので、ちょうどいいと思ってまとめてみました。
まず、階層的重回帰分析は階層的線形モデリング(HLM)とは異なります。もうまったく別の分析法だと思っていいです。
階層的重回帰分析とは、重回帰分析でまず統制変数などの変数群を最初に入れて(STEP1)、そのあとに目的の変数を投入したときに(STEP2)、STEP1よりも有意に決定係数が増加しているかを確かめる方法です。変数の投入をステップにわけているから「階層的」と呼ばれているようです。なので、データ構造が階層的なわけではありません。
また、階層的重回帰分析は、連続変量の交互作用の有意性を検定する場合にも用いられます。まず主効果となる変数(例えばV1とV2)を先に投入して、そのあとに交互作用項(V1×V2)を投入することで、主効果を統制した上で交互作用が有意かを確かめるわけです。
これらはSPSSやSASで実行できるのですが、SEMでそれをやろうというわけです。
その方法はこちらにpdfでまとめやつがあるのでどうぞ。
また、HAD8.3から、階層的重回帰分析を実行できるようになりました。それについてはこちらの記事を参照してください。

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